マスタリングにおいて、重要なファクターのひとつにモニター環境があります。エンジニアが正確な判断を下し思うがままに音を作るには、すべての周波数に渡って正確なモニター環境が必要不可欠です。しかし、その環境を構築するのは簡単なことではありません。スピーカーからの再生音を正確に鳴らしきる'空間'を作る必要があるからです。 '空間'を構築するにあたり、スタジオライトスタッフは室内の形を再設計しました。そして、メインモニタースピーカーMeyer Sound HD-1の低域から高域まですべてのレンジで高解像度な再生音を生かすために、コントロールルームの最良の場所にコンクリートの円柱(250kg)をスピーカースタンドとして設置し、再生音はQRD Diffractal, Digiwave, Skylineなど様々な素材によって効果的に吸音,拡散処理されています。 さて、コンピューター用ディスプレイをスピーカーの間に配置せざるを得ない小規模のスタジオは多いようですが、それはDAW時代の弊害と言えるもので、位相が崩れ定位のはっきりしないぼやけた音像の原因となり、特にマスタリングの作業環境としては適しません。スタジオライトスタッフでは、ディスプレイをスピーカーの高さより下に適切な角度で組み込み、センターを解放することで定位のしっかり整ったモニタリングを実現しています。また、多くの機器をマシンルームに設置することでコントロールルーム内の騒音を極限まで抑え、囁くようなピアニシモもストレスなくきれいにモニターすることができます。 スタジオライトスタッフが理想とする高解像度で生き生きとしたモニター環境は、長い年月をかけて構築した'空間'であり、現在も進化を続けています。 設備 - もの に続く |
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